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アスパラガス_育苗

アスパラガス

”アスパラガス栽培で儲かりたい!アスパラガス栽培を始めたい!” まずは!育苗(種をまいて苗を育てる所)からです。

”苗半作とはよく聞くが、どんな苗を目指さなければならないの?” それは!「活着と初期の発根がバツグンに良い苗」です。

PsEcoは、プロから新規の農家まで、アスパラガス栽培をお助けします。プロ農家の方でも、見落としがあるかもしれません。是非ご覧ください。

ホントに知ってる?「必要な作業」と「やってはいけない事」

1. 準備:目指すべき健康な苗つくりの準備とは?

1.1 定植予定日の決定→播種日の算出

まずはアスパラガスの定植予定日を決め、播種日を算出します。

  • 播種日の算出例
    種まきに128穴セルトレーを利用する場合:約90日前後の育苗期間が必要
    • 例:4月1日に定植したい場合、播種日は約90日前の1月1日頃、ということになります。

1.2 培養土の選択

セルトレー培養土の選択のポイントとして、排水性と肥料成分が重要です。滅菌培土の使用をお勧めします。

  • 排水性:あまりに水持ちが良過ぎる培養土を選ぶと、根が腐ってしまう恐れがあります!

  • 肥料成分:一般的にアスパラガス育苗用の培土には、肥料成分入りの培土を使用します。

    • 例:ネギ培土

ごくまれに肥料成分が入っていない培土を利用する場合は、約90日の育苗期間に合わせ、100日程度に肥料効果が持続する「ロングタイプ」の肥料を使用します。肥料添加量の目安は、培土1Lあたりチッソ600mg、リン酸1,200-2,000mg、カリ300-550mgです。

但し!培土に含まれる肥料成分やロング肥料だけに頼らず、生育状況と天候を観察しながら、液肥の潅水や葉面散布によって生育を調整する事がポイントです。 → 本記事後半「4. 液肥での生育調整」をご確認ください。

2. 播種:種を蒔く時の重要なポイント

2.1 均一に培土を敷き詰める事と播種前の灌水

“均一に敷き詰めたつもりの培土が、実は不均一だったため、発芽や苗の生育が不揃いになってしまった…” そんな経験はありませんか?

セルトレーに培土を詰めたら、播種前に!たっぷりとまんべんなく灌水。
→培土に凸凹が現れたら、不足しているセル穴へ培土を補充→苗生育の不揃いを未然に防ぐコツ!

育苗期間中の灌水タイミングをどうするか?
育苗期間中セルトレーを持ち上げて、灌水後の重量(培土が水分を含んだ状態)に比べて軽くなっていたら、培土が乾燥している証拠!潅水のタイミングです。

さあ、培土の整地が整ったら、各セル穴に1粒ずつ播種します。種子が1-2cm程度被るように覆土し、再度灌水します。写真のようになったら播種完成です。このような状態になっていれば合格ですが、なっていない場合は気を付けましょう。


写真1
良いアスパラガス育苗セルトレーの様子(播種後の覆土まで完了)
セルトレーに均一の培土が敷き詰められている

2.2 播種量の目安は定植予定苗数の1~2割り増し

一般的に、播種した量の約50%の種子が発芽するまで、グリーンアスパラガス品種で10-14日、紫アスパラガス品種で14-20日かかります。地温や種子品質によって発芽速度は異なりますが、播種後約20-25日で約85%が発芽すれば成功といえます。

つまり、播種した種が全て発芽することは珍しいということ。必要株数よりも多めに播種量を準備してください。

3. 発芽~生育:気を付けるべきは温度管理と潅水管理!

3.1 温度管理

発芽の最適温度は、25-30℃です。特に、発芽後の若芽は低温と高温に極端に弱いため、十分な温度管理が成功のカギ!温度管理は、擬葉が展開するまで慎重に行って下さい。

地温20℃、昼間の気温25℃、夜間の気温15℃以上が理想的です。

ハウス内の温度管理とあわせて、育苗時期や気候に応じて電熱線や温床マット・トンネルなどを利用して温度管理を行ってください。

2本目の萌芽が見られるようになったら、地温:日中20℃前後で夜間15℃以上、昼間の気温20~25℃、夜間15~20℃を目安とし、徒長させないようにこまめなハウス内換気に注意して、管理します。

3.2 灌水管理

ポイント!灌水管理については、セルトレーの培土が乾燥してから灌水します。

灌水しすぎる農家が多いです。コツは、培土の保水(排水)性を把握すること。まずは、たっぷりと灌水した時のセルトレーの重さを覚えて下さい。計量するとより正確に把握できます。見た目で乾いていると感じても、セルトレーの培土には十分に水分が残っている場合が多々あります。

但し、生育するに連れ、吸水量が増えます。生育と共に灌水の間隔は徐々に短く(こまめに)なります。尚、育苗時期や天候によって、培土の水分が蒸発しやすくなりますので、生育と培土の水分量(セルトレー重量)を観察しながら、灌水頻度を調節してください。

基本は、「乾いてから灌水」です。

温度と灌水管理に気をつけて観察していると、同じセル穴から二本目の萌芽も見られるようになります。生育が進んでいる証拠!


写真2
育苗セルトレーの様子


写真3
50%の種子が発芽 。その後、残りも発芽してきます。


写真4
二本目萌芽の様子

育苗失敗実例


写真5
地温不足による根痛みが原因で生育不良が発生


写真6
高温乾燥による生育不良

4. 液肥での生育調整:活着と初期の発根がバツグンに良い苗に仕上げる!

「活着と初期の発根は、定植後の生育を左右する大きな分岐点です!」
培土に含まれる肥料成分やロング肥料だけに頼らず、生育状況と天候を観察しながら、以下の液肥によって生育を調整(潅水や葉面散布)する事は、意外に知られていないポイントです。

葉色改善
日照不足で葉色がうすく生育が弱い時には、アミノ酸や微量要素の補給が必要です。
・「アミノ酸、微量要素入り」液肥の例:PSパワーアミノ2号

徒長防止
アスパラガスの育苗期間は長いので、天候の変動による影響を受けやすいです。リン酸、カリや微量要素による茎葉の強化が必要です。
・「亜リン酸+カリ+微量要素」液肥の例:PSダッシュMEネオ

発根と光合成の促進
定植期に向けて、太く力強い貯蔵根と細い吸収根を充実させる必要があります。
・「海藻エキス」資材の例:PSマリンパワー
・「酵素」資材の例:アーキア酵素むげん
・「微生物」資材の例:PSコレイーネPSバイオギフトLIQ

5. 定植前の準備:定植のタイミングっていつが良いの?

定植予定日が近づいてきたら、

5.1 定植前に外気に慣れさせる事

定植日7-10日程前から「温室育ち」のアスパラガスを外気温にさらして慣れさせます。日中できるだけ換気を行い「徐々に」外気温に慣らしていきましょう。但し、冷害には注意してください。

5.2 根鉢の確認

定植適期を見極めるためには、セル穴からアスパラガス苗を取り出して観察してみて下さい。太い貯蔵根があり、さらに細い吸収根が培土の周りをしっかりと覆い、セルトレーから取り出した苗の培土が崩れない状態が理想的です。 尚、地上部は茎数が3本以上あれば、定植前の株の状態としては十分です。


写真7
定植前のアスパラガス苗と貯蔵根の様子(ちょうど良い定植タイミングの苗)
いよいよ出陣(定植)です。

まとめ
アスパラガスの育苗管理は、温度と潅水管理が重要です。発芽直後は特に注意!
丈夫で徒長していない苗に仕上げるため、育苗期間中のこまめなハウス内換気と、液肥での生育調整を行いましょう。

茨城県アスパラガス農家さんより
まだ2回の育苗経験しかありません。前回1回目の育苗では、発根促進を期待して「PSマリンパワー」「アーキア酵素むげん」と「PSバイオギフトLIQ」を使用したところかなり順調に生育しました。液肥での生育調整のコツをつかみ、今回2回目の育苗へ挑戦。
前回1回目の育苗で使用した培土(水稲育苗用培土+腐植資材の混合)ではなく、今回2回目の育苗では別の培土(園芸資材店で調達した有機園芸培土)を使用しました。培土が違うと水持ちが全く異なり、過湿が原因で発芽と生育が不均一に…。潅水管理について、培土の保水(排水)性を観察することの重要性を身をもって学びました。(2021年取材)

アスパラガス

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