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スイートコーン_栽培管理_圃場準備、播種、育苗

スイートコーン


直売所でも大人気のスイートコーン。露地でも栽培でき、栽培管理も比較的容易な野菜ですが、高収量・高品質を目指すには栽培管理がやはり重要!本記事では、圃場準備から播種、育苗のポイントをご紹介します。

1. スイートコーンの作型

以下の各地の作型事例の通り、スイートコーンは南は九州から北は北海道まで全国各地栽培されています。また、一般的な露地栽培とともに、出荷時期を早めたり出荷期間を延ばすため、トンネルやハウスで保温して早期に出荷するトンネル・ハウス栽培も行われています。

図1 作型:西日本

図2 作型:東日本

図3 作型:北海道

2.圃場の準備

2.1 肥料

  • 基肥を多肥した方が実のサイズがアップすると考えがちですが、過剰な基肥は軟弱徒長な生育となり病害虫や倒伏が発生しやくなるとともに、副房や扁平など生理障害を招きます。 基肥とともに生育期間中、追肥や葉面散布で必要な肥料成分を補給することがスイートコーンの肥培管理の基本です。

  • 基肥の標準的な施肥量は以下の通りですが、前作で白菜やレタスやブロッコリーなど他の作物を栽培した場合、前作で散布した肥料成分が大量に残っていることが多々あります。圃場により土壌pHや肥料成分は大幅に異なりますので、土壌分析結果に基づく基肥散布が重要です。

-肥料成分は相互に関連し、補完性や拮抗作用があります。3大要素(チッソ・リン酸・カリ)はもちろん、カルシウム・マグネシウムおよび微量要素、全ての肥料は相互に関わり合っています。PsEco土壌分析は、微量要素まで確実に分析します!

  • 基肥の標準施肥量(反当り)
    ・堆肥:2t程度、但し病害虫の原因になるので未熟堆肥は使用しないでください。
    ・基肥:チッソ15~20kg、リンサン15~20kg、カリ15~20kg

    写真1 過剰な施肥により副房が発生

2.2 畝立とマルチ

  • 畝幅150~180cm、条間45~50cm、株間25~35cm、栽植本数3,000~5,000本/反(10a)が目安です。
  • 基肥や土壌改良剤を散布後、マルチャー等で畝立てとマルチ張りを行います。
  • 発芽には土壌水分が重要です。播種時の土壌水分を考慮して、降雨後適度な土壌水分(軽く握って土団子ができるくらい)がある時に行って下さい。
  • 発芽には地温の確保も重要です。マルチは播種直前ではなく、1週間前までには張り、地温18~20℃を確保しましょう。
  • マルチの目的は地温の上昇・土壌水分の維持とともに、雑草対策があります。トンネル・ハウス栽培など地温の上昇を優先したい場合は透明マルチを、露地栽培など雑草対策を優先したり場合は黒マルチがオススメです。
  • 透明マルチを使用する場合は、マルチ前に除草剤を全面土壌散布しましょう!
     除草剤 例 ゲザノンゴールド

3.直播きの場合

  • 1穴に3~4粒を播種します。但し、低温や土壌乾燥など悪条件下では発芽率が低下することがありますので、補植苗を2割程度準備することをオススメします。
  • 種を播く深さは2cm前後です。深巻きは出芽障害の原因になります。

4.移植栽培の場合

スイートコーンは直播きが一般的ですが、早期出荷のためハウス内で育苗してから移植する栽培方法が一部の地域で導入されています。苗半作と言う言葉ありますが、スイートコーンの場合も苗質がその後の生育に大きく影響します。良質な苗作りのポイントをご紹介します。

写真2 ハウスでの育苗

4.1 準備するもの

  • 定植適期は本葉2~2.5葉期、育苗期間は2~3週間。 通常は128穴セルトレイを使用します。
  • 育苗培土の水持ちが良すぎると根が腐る恐れがあるため、排水性が良いものを使用します。3葉期までは種子の栄養分で成長するため、育苗用培土には肥料成分は不要です。

4.2播種

  • 播種の2~3日前に、セルトレーに培土をムラなく敷き詰め、たんぷりとまんべんなく灌水しておきます。
  • 播種当日は、あらかじめ敷き詰めた培土に2cm程度の深さの穴をあけ、そこに種を1粒づつ播き、上から軽く培土を被せ平らに均した後、保湿や保温のために新聞紙を被せて下さい。最後に新聞紙の上からまんべんなく灌水しします。(発芽が開始したら新聞紙は取り除きます。)
  • 直播きより理想的な条件(温度・水分)で播種するため相対的に発芽率は良好ですが、種子の性質上100%の発芽率は不可能です。予備苗を2割程度準備して下さい。

4.3 温度管理

  • 発芽の最適温度は30℃、 生育の最適温度は25℃です。
  • 播種から定植まで徐々に地温(温床線の設定温度)を下げて下さい。
     播種~発芽開始(播種3日後) 30℃
     播種3日後~播種5日後    28℃
     播種5日後~定植1週前    25℃
     定植1週間前からは、「温室育ち」のスイートコーンを定植後の生育環境(温度)に徐々に慣らしていきます。
  • こまめな換気が重要!ハウス内の気温が35℃を超えると高温障害が発生します。また湿度が高いと軟弱徒長に。

    写真3 高温障害を受けた苗

4.4 灌水

  • 午前中に1回の灌水を基本に、灌水量は培地の乾き具合を確認しながら調整して下さい。夕方には乾き気味な状態が理想です。培地の水分が多いと軟弱徒長になります。
  • 苗が成長するとともに水分の要求量が増加します。また、種の大きさによっても要求量は影響を受けますのでご注意下さい。
  • 冷水は禁物!冷水は培地温を下げるだけでなく、根にストレスを与えます。かん水に利用する水はタンク等に溜め置きして水温を上げておくことをオススメします。

4.5苗の軟弱徒長対策

  • 培地の高水分やハウス内の多湿、また日照不足により苗が軟弱徒長することがあります。
    そんな時こそ、葉面散布が有効!
  • 亜リン酸+カリ+微量要素による、徒長防止(例)PSダッシュMEネオ

4.6 定植

  • 本葉2~2.5葉期で定植します。
  • 老化苗の定植は厳禁! 老化苗は活着や初期の根張りが低下しやすく、短桿出穂を招き、正常な収穫物は期待できません。

    写真4 定植適期の苗

    写真5 老化苗が原因で短桿出穂

4.6 活着促進のための液肥

1日も早い活着と初期の根張りの充実がその後の生育に大きく影響します。
液肥や微生物資材の定植前のどぶ漬けや定植後の株元潅水により活着促進

"スイートコーン_栽培管理_圃場準備、播種、育苗" については以上です。

スイートコーン

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